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神室の伝説へ(大友 義助 著)リンク

「みちのくの小アルプス」と呼ばれている神室連峰は、東北一と言われている痩せ尾根が南北25kmに及ぶ。主峰神室山、最高峰小又山、鋭鋒火打岳から南端の杢蔵山に至る連峰の東面には、偏東積雪により生じた急峻な断崖が連なる。特に、火打岳は、連峰のほぼ中央に位置し、近年新しい道が拓かれ、日帰り登山が容易になった。山頂からは、鳥海山、月山、葉山など山形県内のほとんどの山々を一望する見事な大パノラマが広がる。
神室連峰には、約130種にのぼる高山性および亜高山性の植物が分布し、県内でこの連峰のみに見られる稀少植物も存在する。また、イヌワシ、クマタカなどの動物が生息し、春の山麓にはヒメギフチョウが舞う。

新緑のブナ林の林床にイワウチワが咲く頃、稜線部にも春が訪れる。縦走路の両側はどこまでも続くカタクリの列。そして全山至る所に咲くシラネアオイが美しい。ミネザクラに続いてニッコウキスゲやハクサンシャクナゲが咲く頃は山は最も美しい夏を迎える。連峰の色とりどりの花を訪れる山旅は楽しい。

ツキノワグマやカモシカ、稜線の岩場には、珍獣オコジョが棲む。イヌワシ、クマタカの飛翔が時折見られ、ホシガラスやウソなどの姿を見ることがある。渓流にはハコネサンショウウオ、カジカガエル、天然のイワナなどが生息する。夏の山頂部ではキアゲハのテリトリー争いが、山間の路上ではオニヤンマのパトロール飛行がよく見かけられる。春の山麓部ではヒメギフチョウの舞いを見るのが、山歩きの楽しみの一つであろうか。

霧氷やエビのしっぽが見られる冬の連峰の顔は魅力的だが、積雪と雪崩が多く危険。かんじきや山スキーで登頂を試みるのは、経験を積んだ上級者のみに限られるが、それも一杯森や吉沢杢蔵あたりが比較的安全。いずれの方面からでも冬はアプローチが長く、渓谷沿いの歩きは絶対不可。イヌワシは真冬が繁殖期なのだが、最近その気配がないのが心配。2・3月頃雪の上を歩く、真っ黒で1㎝位の細長い虫、セッケイカワゲラが見られる。

稜線の縦走路は水場がないので、充分な水を携行しての登山になる。鳥海山や月山のような高度と広さはないが、連峰は強風に吹きさらされているため、低木や草本に覆われる偽高山帯状を示す。それぞれのピーク、小岩場に限って特産する植物の観賞には、6~7月が最適。8月に入れば、渓谷の登山路ではアブへの対策が必要。杢蔵山のヤマルリトラノオは県内最大の群落。稜線部に群飛するアキアカネは、里で生まれ、山で避暑する風変わりなトンボだ。

雪の上でマルバマンサクが咲き始めると、山はもう春の息吹で一杯。時折、冬に逆戻りする日もあるが、春の気配は日一日と深まる。里でソメイヨシノが咲く頃、山はブナの新緑が日毎に上へと広がっていく様が眺められる。この時期、稜線の縦走路ではカタクリの花の行列が迎えてくれるのが嬉しい。富喜新道からの頂上近く、ムラサキヤシオの赤紫と、タムシバの白が映える。稜線近くではミネザクラが咲く。残雪期の最上町側からの眺めは壮観。



県内奥羽山系中で神室連峰だけの産となるウゴアザミは、夏から初秋の花。エゾオヤマリンドウやオクトリカブトなどが咲き、晩秋にはブナの黄葉と草紅葉が美しい。秋は何といっても紅葉の美であろう。山腹のハウチワカエデやヤマモミジ、稜線部では山地・亜高山性のミネカエデ・コミネカエデ・ナンゴクミネカエデなどが美しい。土内渓谷の三つの滝巡りは、この時期が楽しい。最近になって新種であることがわかった、ウゼンアザミが咲く。




■山形新幹線で東京より約3時間(山形より40分)
■山形新幹線JR新庄駅下車後
●バス利用
.新庄駅より金山行き(1日13往復)
.金山より入有屋へ町営バス(1日7往復)
●タクシー利用
.新庄駅より有屋口まで35分
.新庄駅より土内口まで25分
.新庄駅より山屋口まで15分
.大堀駅より新倉見口まで15分
■山形空港より新庄まで車で50分
■東北自動車道
村田J.C.Tより新庄まで車で110分
古川I.Cより新庄まで車で90分

■新庄市商工観光課 02233-22-2111
■新庄観光協会 0233-22-2340
■金山町観光協会 0233-52-2111
■最上町観光協会 0233-43-2233
■最上地域観光協議会(山形県最上総合支庁内) 0233-29-1311
■もがみ情報案内センター(新庄駅隣接ゆめりあ内) 0233-28-8881 利用時間9:00~18:00

「神室連峰ガイドマップ」
平成19年度文部科学省委託事業
専修学校教育重点支援プラン
「最上の山岳登山観光に向けた地域人材の育成と山岳ガイドの支援事業」実施委員会
発行者 学校法人最上広域コア学園
新庄コンピュータ専門学校
〒996-0091
山形県新庄市十日町6162-11
電話
0233-29-2121
発行日
平成20年3月17日